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VOICE

Case
26

移住者の声

和歌山県 → 東栄町

ほどよい田舎感が魅力。
町全体で支えてくれるから、仕事も子育ても楽しめる。

大岡千紘さん

<プロフィール>
和歌山県出身。京都の大学で立体造形を学ぶ。大学卒業後の2013年4月、「地域おこし協力隊」に参加するため東栄に移住。手作りコスメ体験「naori」の企画、開発に携わる一方で、東栄町観光まちづくり協会の立ち上げに関わり、自らも職員として勤務する。2017年東栄の人と結婚。2019年3月女の子を出産。2020年4月に育児休業から復帰。

Q1.東栄への移住のきっかけは?

 大学1年生の時、授業の一貫として、地域おこしのプロジェクトに参加しました。場所は、島根県の温泉津町という過疎の町です。ここには「石見神楽」という郷土芸能があり、この神楽で町おこしをするというのがプロジェクトの目的でした。
 私はこのプロジェクトをきっかけに地域おこしと祭りに興味を持ち、プロジェクト後に全国60カ所の祭りを見て回り、出会ったのが東栄の「花祭」でした。どこよりも印象に残った祭りでした。卒業後に協力隊で活動しようと説明会に参加した時、偶然にも東栄の人から最初に声をかけられ、「ぜひ大岡さんに!」と言ってもらえたことで、移住を決心しました。

Q2.地域おこし協力隊ではどのような活動をされたのですか?

 2013年4月に東栄に移住し、活動を開始。最初は地元の山菜を使って町を盛り上げるお手伝いをしていました。自分たちで育てて収穫し、商品化する仕事です。2年目からは、自分がやりたいことをやらせてもらうことになりました。
 私はここでしかできない体験を通じて、この町を好きになってもらいたいと思い、日本でも東栄でのみ採れる鉱物・セリサイトを使ったファンデーション作り体験をメインとした「手作りコスメ体験naori」を、地元の企業とともに立ち上げました。セリサイトは、世界中で使われているファンデーションの原料で、自分の肌の色に合ったファンデーションを自分で作るという体験には、昨年は名古屋を中心に、東京や関西からおよそ1400人の方が参加。年代も20代から60代と幅広く、品質がいいとリピーターも増えています。

Q3.地元の方とご結婚されて、お子さんとの生活も始まったそうですね。

 協力隊の活動は3年間限定なのですが、東栄に観光情報をとりまとめる場がないことに疑問を抱き、naori の活動と同時に、観光協会の立ち上げを東栄から任されることになりました。2017年4月に「東栄町観光まちづくり協会」という任意団体を作り、職員として働くことになりました。
 この年の11月に、「地域おこし協力隊」の活動で知り合った、東栄出身の夫と結婚。2019年3月には娘が生まれました。産休と1年間の育休を取得し、2020年の4月から職場復帰します。この1年間、子育てに専念していましたが、町中の人と知り合いなので、娘が生まれると、周りのおじいちゃんやおばあちゃん、先輩ママが面倒を見てくれて、不安になることはありませんでした。花祭の時にはみんなが抱っこしてくれて、いつも多くの人と一緒に過ごしているせいか、人見知りもありません。
 保育園では子どもの人数が少ない分、ケアがきめ細やかですし、小学校は保育園の隣という便利さです。最近は、私のように東栄に移住して結婚、出産する人が増えているようで、娘の同級生も16人いるので、楽しいですよ。

Q4.東栄の魅力はどんなところに感じていますか?

 自然の中で暮らしたい、自然の中で子育てしたい。でも、不便な生活はちょっと…そう思っている方には最適な場所です。豊かな自然がありながら、名古屋にも浜松にも近い“ほどよい田舎”で、暮らしやすいことが魅力だと感じています。
 浜松や豊橋まで1時間ですし、そこから新幹線にも乗れます。東栄にJRの駅もあるので、不便さを感じることはありません。同世代の方は、浜松や新城で働いている人もいますし、東栄の中でも役場や建設会社、飲食店など人手が足りない企業もあり、働く場所もあります。若い人の移住が増えているのも納得です。ほどよい田舎って魅力ですよ。

Q5.今後の目標を聞かせてください。

 育休から復帰したら、観光協会の仕事ではなく、naoriの事業に専念することにしています。体験者をもっと増やして、この町を好きになってもらいたいですし、化粧品を通じて、東栄のビューティーツーリズムも考えていきたいと思っています。
 私は、東栄を決して観光地にしたいのではありません。ここに住む人が楽しめる町にしたいのです。たとえば開業や店舗繁栄のお手伝いなど、地元の人がやりたいことができるようなお手伝いを、これからも続けていきたいと思っています。

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※記載内容は取材当時のものです。

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