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東三河のキラリ人

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勝負は勝てるもの/豊川高校駅伝部監督・森安彦

豊川市 スポーツ部門

2011年、第23回女子全国高等学校駅伝競走大会で、2年ぶり3回目の優勝を果たした豊川高校女子駅伝部。
これで優勝は3回目だ。
高校駅伝、女子の部では、歴代最多タイとなった。(史上3校目)

豊川高校駅伝部(女子)は、2007年の全国高等学校駅伝競走大会で創部2年目にして上位入賞を果たし、2008年・2009年・2011年には見事優勝を果たしている。

歴史のある伝統校ではない。

高校駅伝の世界に、彗星のごとく現れた豊川高校女子駅伝部の、この強さは、いったいどこから来るのだろう?

今回は、その豊川高校駅伝部を牽引する、監督の森安彦(もり・やすひこ)さんに、お話を伺ってきた。

まず、監督が日常気をつけていらっしゃることなどありますでしょうか?

僕がチームを指導する上で心がけていることは、ストレスを貯めさせないことですね。
女の子ですからね。
長距離を走る女子ランナーは、過食、拒食を起こしやすいんですよ。
なので、僕はあまり部員をぎゅうぎゅう縛りません。

例えば、部員それぞれ体重の告知や管理をするんですが、もう本人に任せておいて、いちいち口出さないようにしたりとか。
まあ、小さいことなんですが、とにかく余計なストレスがかからないように気を配ってます。

自己管理ですね。
ただ、この自己管理がきちんと出来ていないと、結果も出せないので、そういうのは、部員との信頼関係もあってこその、自己管理ですね。

うち(豊川高校女子駅伝部)に来る子は、もともと目標として、駅伝でチームでいい結果を出したいというのが根っこにあるんですよ。
なので、入部してくるときから、部員としての心構えは、ある程度出来ていますね。
ですから、指導もしやすいと思っています。

練習についてお伺いします。

練習のメニューは僕が全部作っています。
部員にはそれをコツコツと実行してもらっています。
ただ、春からいきなりハイテンションで行けるわけじゃないので、まあ、大会に向けて、序々にモチベーションがあがるように仕向けています。

本格的に上げて行くのは夏なんですよ。
夏休み中、ずっと御岳の標高1800メートルに篭って練習させてます。
そこでほぼ仕上がっていきますね。
一年生部員も、夏休みのこの合宿で、ほぼ仕上がってくるんですよ。
なので、大会にもどんどん出していけるようになります。

ただ、こういう競技は、もう毎日毎日の積み重ねですね。
部員には、黙々と僕が作ったメニューをこなしてもらっています。

都大路を毎年走ってますが、レース中、選手さんにはどんなアドバイスをしていらっしゃいますか?

もう僕は、レースに入ったら一切口出しません。
喫茶店でテレビの中継で見てたりしますよ(笑)。

大会の時っていうのは、今までの練習でやったことすべてを出させるだけですから。
そのつもりで毎日の練習のメニューを組んで、一年間指導している訳ですからね。

僕も全力出し切って指導していますし、部員も僕を信頼して、それについてきている訳ですから。
だから大会の時は、その総仕上げですからね。
僕自身は部員を信頼していますので、見ているだけです。

今後の目標についてお伺いします。

今までの経緯で、当然周囲の期待もあるんですが、僕自身は、「勝負は勝てるもの」だという考え方をしていますので、それに従っていくだけです。
「勝たなきゃいけない」っていう風に考えていないんですよ。

無心になってやれることを精一杯やる。
言ったことはきちんと守っていく。
当たり前のことばかりですね。

それと、ゆくゆくなんですが、オリンピックの選手は育ててみたいですね。

■森安彦監督:略歴

岐阜県中津川市出身、中津商高卒。
実業団の中央発條に入社後、ホシザキ電機に移籍。
豊川高職員。

※記載内容は取材当時のものです。

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