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東三河のキラリ人

フリーフライトに魅せられ30年 挑戦は今年も続く 西澤実さん

Vol.022

フリーフライトに魅せられ30年 挑戦は今年も続く 西澤実さん

  • スポーツ部門

世界一になることは簡単なことではない。
それを趣味のフィールドで成し遂げた人がいる。
中部フリーフライトクラブの西澤実氏だ。
2009年、クロアチアで開催された模型型航空フリーフライト世界選手権のF1B部門で日本人としては初のワールドチャンピオンに登り詰めた。
今は2013年の世界選手権を目指して準備中だ。
クラブの事務局長も務め、地域での大会運営や、子どもたちのための模型飛行機教室にも講師として出向き、精力的に活動している。
そんな西澤さんに、フリーフライトの魅力について話を伺った。

模型飛行機を始めたきっかけは?

 
映画の「Always 3丁目の夕日」第三作で、竹ヒゴの飛行機が飛びますが、僕の子ども時代は、まさにあの時代で、竹ヒゴのライトプレーンを作って飛ばすのが大好きな子どもでした。
それから暫くは飛行機から遠ざかり、大学生の頃はオーディオに凝ってスピーカーとかアンプを自作して楽しんでいました。
社会に出て5年ぐらいたった時、昔ながらの飛行機を飛ばす愛好会が名古屋にあると聞いて見に行き、それが愛知と三重を中心とした模型飛行機愛好家のグループ「中部フリーフライトクラブ」でした。
その人たちが模型飛行機(フリーフライト)を飛ばしているのを見て、おもしろそうだと思って始めたのがきっかけです。
かれこれ30年になります。

フリーフライトの世界選手権とは?

 
世界各地を会場に2年に1回開催されている大会で、模型航空フリーフライト選手権といいます。
1927年に「ウエークフィールド杯」という大きなカップが寄贈されたことから始まりました。
世界選手権に出場できるのは、日本選手権で上位3位までの人で、私の場合は、1993年に初めて世界選手権に出場し、その年から6回出場しました。
ワールドチャンピオンになったのは、2009年のクロアチアでの大会で、F1B部門と呼ばれる国際級ゴム動力機の部門で、長年の夢であった「ウエークフィールド杯」を日本へ持ち帰ることができました。



■伝統あるウエークフィールド杯■→→→
純銀の仕上げで、歴代の優勝者の名前がカップに刻まれています。
西澤さんの名前も2009年チャンピオンとして刻印されました。

飛行機の製作について教えてください

 
ラジコンにようにメーカーがたくさんあるわけではないので、部品を調達し、基本的には手作りします。
だんだんと良い材料が出てきており、世界中のフリーフライトの愛好者が自分の得意分野を、自分の分だけではなく販売する分も作ったりしているので、私もいいものは使用しています。

競技のルールについて教えてください

 
フリーフライトでは、飛行機から手を離した瞬間から着地するまでの時間(滞空時間)を競い合います。
スタートするときはほとんど真上に向かい、40秒ほどかけて高度100メートルまで上がり、動力がなくなると、空気にのって飛びます。

空気というのは、水平方向だけではなく、上昇していたり下降していたり、常に動いており、それを上手に利用するのですが、気流の悪い時は飛びません。

競技大会では3分飛ばすことが目標で、3分以上飛んでも記録されません。
その辺がおもしろいんですよね。

決勝に出るような人は、みんな3分飛びます。
たとえば上位が複数人、パーフェクトになると、フライオフというのですが、目標を5分、7分と長くし、競い合っていきます。

試合が長くなると夕方になり、気流が悪くて飛ばなくなる。
こうしたこともおもしろいんですね。

常に風を読んだり、地熱を感じていたり、飛行機がよくても、こういった自然との折り合いを緻密に計算するところにも、フリーフライトの醍醐味があります。

フリーフライトの機体には制約がありますか

 
今現在の世界基準ですが、機体の重量は200グラム以上、動力ゴムは30グラム以下となっています。
重さも大きさも規格の中に入っていればあとは自由。
どんな素材を使っても自由です。

クロアチアのときは4機持って行って、3機飛ばしました。
ネジ何分の1回転という世界で変わってしまうので、きれいに上がるまでの調整が難しい。
軽いだけではダメ。
軽くて強くなければダメなんですね。

うちのクラブには空力の専門家がいて、パソコンのソフトでシュミレーションをかけるということもありますが、最後はあ、青空風洞。
実際に何回も飛ばしてみて、良いとか悪いとか判断します。

普段はどこで飛ばしているのですか?

 
東海エリアだと三重県の鈴鹿市。
池田町というところに広い田んぼがあり、地元の方にお願いして、冬の間だけ使わせていただいてます。
夏は広く使えるところがないので、飛ばすことができませんが、時々は岡山県の牧草地の刈り取りのときに使わさせてもらっています。
広さは練習するなら1キロ四方、試合となると2キロ四方。
ちなみにクロアチアのときは7キロ四方ぐらいでした。
どこに着地してもよく、審判は双眼鏡で確認します。
見えなくなったときには、そこから10秒数え、その10秒を差し引いた時間が飛行タイムになります。
理不尽な感じがしますが、それがルールですから、みなさん、承知でやっています。
そして、そこに、ドラマが生まれたりするんですね。

次の目標は?

 
2013年の世界選手権です。
2011年のアルゼンチンでの試合では、日本チームとは別にディフェンディングチャンピオンとして私も参加できることになっていましたが、3月11日の東日本大震災や原発事故のこと考え、日本チームは参加を辞退したんですよ。
今年は2013年、フランスで開催される世界選手権の出場資格を得るために、11月の日本選手権に向けて新しい機体を製作しています。

たかが模型飛行機、されど模型飛行機。
そのおもしろさに、私のチャレンジはまだまだ続きます。



■プロフィール■
1952年名古屋市生まれ。
29歳のとき「中部フリーフライトクラブ」を知り、模型飛行機を始め、F1B部門と呼ばれる国際級ゴム動力機で日本選手権に出場。
1993年、アメリカでの世界選手権に初出場。
2007年、ウクライナの世界選手権で個人6位に入賞し、他の二人の日本人選手と共に日本チーム初の優勝を果たす。
2009年、クロアチアでの世界選手権で日本人で初めて個人優勝を勝ち取る。
豊川市在住

参考資料■フリーフライト機とは?■

 
■模型飛行機は大きく分けて、次の3種類に分けることが出来ます。
①無線で操縦する「ラジコン機」
②ワイヤーで操縦する「Uコン機」
③操縦せずに飛ばす「フリーフライト機」(西澤氏の使っているのが、このタイプです)

※フリーフライト機は、何も操縦しないで飛ばす模型飛行機です。手から離れたら、あとは気流に任せて自由に飛びます。

■フリーフライト機には、初心者向けの簡単なものから、競技用の大型国際級まで、いろいろな種類があります。

■フリーフライト機は、その飛ばし方の違いにより、次のように分けることが出来ます。
①グライダー:凧のように、太い糸を使って、空高くまで上げて飛ばしたり、手で投げて飛ばす飛行機。
②ゴム動力機:ゴム束を動力として、プロペラを回して飛ばす飛行機。(西澤氏の使っているのが、このタイプです)
③エンジン機:小型のエンジンでプロペラを回して飛ばす飛行機。
④電動機:電動モーターでプロペラを回して飛ばす飛行機。

■フリーフライト機は、屋外で飛ばす場合が多いのですが、体育館などで飛ばす室内機もあります。

参考資料■フリーフライト機の規格■

 
■フリーフライト機は、機体の大きさや構造によって、いくつかの規格に分かれます。

【ライトプレーン】
竹ヒゴ、スチレンペーパー、バルサなどを材料とした初心者向けの飛行機で、キットも販売されています。ベテランの愛好家も多いのが、このライトプレーンです。

【ハンドランチグライダー】
バルサ材を主材料とした、手投げのグライダーです。野球ボールを投げる感じで飛ばしたり、主翼の端を持って円盤投のような感じで飛ばします。

【角胴機】
バルサやヒノキの角材で胴体や翼の骨組みを作ります。実機のスタイルを再現したスケール機も、この仲間です。

【中型競技機】
国内級とか国際ジュニア級と呼ばれる機体で、グライダー・ゴム動力機・エンジン機の3種類に分かれています。
  ・グライダー・・・G級・F1H級
  ・ゴム動力機・・R級・F1G級
  ・エンジン機・・・E級・F1J級

【大型競技機】
国際級と呼ばれる機体で、グライダー、ゴム動力機、エンジン機の3種類に分かれています。
各クラブ主催の競技会の他、日本模型航空連盟が主催する「日本選手権」という大会があります。
日本選手権で上位に入賞(3位まで)すると、2年に1回開催される「世界選手権」に参加することが出来ます。
  ・グライダー・・・F1A級
  ・ゴム動力機・・F1B級 (西澤氏がワールドチャンピオンを獲得したクラス)
  ・エンジン機・・・F1C級

【室内機】
体育館などの室内で飛ばす飛行機で、とても軽く出来ています。ゴムを動力としてゆっくりとプロペラを回して飛ばす機体と、動力を持たない手投げグライダーの2種類があります。

(参考資料提供・西澤実氏)

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