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東三河のキラリ人

「豊橋カレーうどん」の開発からフィルムコミッションまで幅広く活躍 豊橋観光コンベンション協会 鈴木惠子さん

Vol.046

「豊橋カレーうどん」の開発からフィルムコミッションまで幅広く活躍 豊橋観光コンベンション協会 鈴木惠子さん

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 豊橋観光コンベンション協会の事業推進部次長として、「豊橋カレーうどん」の開発に携わり、また、愛知県東三河広域観光協議会「ほの国東三河ロケ応援団」の団長として、TVドラマや映画の撮影の誘致を推進するなど、東三河地域の観光を盛り上げるべく活躍されている鈴木惠子さん。
 現在の取り組みやそれに至ったきっかけについてお話を伺いました。

東三河地域の観光を盛り上げるべく尽力されている鈴木さんですが、観光に力を入れようと思ったきっかけはなんですか。

 
【鈴木】 東三河地域は、何もないように見えますが、海も山も街も全てのものがそろっているという強みがあります。気候も温暖で、住みやすい地域です。
 都会の人達は、せかせかと生活しているイメージがありますが、この地域の人達は路面電車のようにゆったりと余裕をもって生活していて、人柄も穏やかで、どんな人にも親切に接することができます。だからこそ、外から来た人にも心地よい印象を持っていただけると思っています。
 TVの取材でインタビューを行う際、東京の方は足も止めてもらえないことが多いけれど、豊橋の人達は答えてくれないにしても足を止めてくれるという、この地域の人の良さが表れているお話を聞いたこともあります。
 私自身、この地域が大好きです。そんな中で、地域の活性化のため外から人を呼び込むには、観光に力を入れることが良いのではないかと考えていました。

 行政にも観光課があり、活動をしていますが、やはり、地域の活性化のためには、民間の力が必要であるということで、豊橋観光コンベンション協会が設立されました。
 豊橋市では、観光振興課が、主に市民向けのお祭りなどを担当し、豊橋観光コンベンション協会が、外から人を呼び込むための事業を担当するというすみ分けを行っています。そうすることで、豊橋の中だけでお金をまわすのではなく、外からお金が入ってくることで地域の活性化に繋げようとしています。
 具体的に、最近では「豊橋カレーうどん」の普及や、TVドラマ・映画の撮影地としての誘致を中心に活動しています。

今では、豊橋の目玉商品といえるまでになった「豊橋カレーうどん」ですが、開発にいたったきっかけはなんでしょうか。

 
【鈴木】 B級グルメブームの中で、豊橋も何かないかと考え、歴史のある豊橋のうどんに注目したことがきっかけでした。あまり知られていないですが、豊橋のうどん屋さんは100年以上の歴史ある店舗もあり、ほとんどが自家製麺を使っています。この強みを活かしたいと考えました。

 まず、企画の段階から情報発信を意識して、どうしたら注目し、取り上げてもらえるかを考えながら立案をしていました。
 そこで、ただのカレーうどんではなく、一見ミスマッチに見えるとろろを組み合わせることでインパクトを意識し、発売の段階からTVや新聞に取り上げてもらえるよう心がけました。
 情報発信の仕方として具体的には、新聞に大きく取り上げてもらうことで必然的にTV局の方に注目してもらえるようにしたり、新聞に掲載された当日により詳しい内容を地元の情報誌に載せてもらうことで、一気に認知度をあげるという作戦をとりました。
 また、市民に愛されないものが、全国に愛されるものにはならないと思い、市民の方々に知っていただき、一緒に盛り上げていけるものにすることも重要でした。市民の方々にいちはやく浸透させるために、情報発信に注力し、また、スタンプラリーも行いました。

 このような取り組みのおかげか、発売から2日間で3千食、1ヶ月で2万食を販売することができました。その後もメディアに継続して取り上げてもらえるよう働きかけ、1年間で200件以上のメディアに発信していただき、各月2万食を継続して販売していくことができました。

このようにヒットした秘訣は何でしょうか。

 
【鈴木】 認知度を上げることはもちろん大切ですが、やみくもに何でもやるのではなく、細かい部分にもこだわりをもって仕事をしていました。
 特に、メディアに取り上げていただくタイミングは重要でした。市民に浸透していないまま全国ネットの番組で放映されても意味がありません。そういう訳から1度取材をお断りしたことがあります。
 豊橋でしか食べられないということや、おいしさへのこだわりを忘れないように心がけています。レトルトでは本当においしいものはできないという考えから、コンビニなど全国的な商品化のお話を全てお断りしています。
 また、「豊橋カレーうどん」にはファンクラブがあり、他県などに出店する際の運営ボランティアをお願いすることがあります。こうしたファンクラブは、なにか特典を設けて人を集めることが多いのですが、純粋に「豊橋カレーうどん」が好きだという方々に集まってほしいという思いから、特典などは設けませんでした。そのおかげか、みなさんが「豊橋カレーうどん」のPRをするという同じ目的を持って動いてくださっています。今では、県外の方もファンクラブ会員になっていただいています。

 こうした取り組みのおかげか、今では県外からのお客さんも増え、うれしいことに発売から5年目の今年、100万食記念イベントで、参加者の4割は県内の他市町村、3割は県外からの参加者で、合わせると市民の参加者の倍以上となるまでになりました。さらに、3週間しか行わなかったこのイベントで、47都道府県すべての方々の応募があったことが判明した際には驚きましたし、とてもうれしかったのを覚えています。

 今後は「豊橋カレーうどん」ではなく、「豊橋うどん」それ自体をブランド化することが目標です。最終的には、日本の3大うどんのなかに「豊橋うどん」という名前があがるようになり、その大枠の中に「豊橋カレーうどん」があるという段階までもっていくのが理想です。
 最近では、TVの取材の際に、「豊橋カレーうどん」だけでなく、「豊橋うどん」本来の良さのわかる「にかけうどん」も取り上げてもらうようにしています。

大成功を収めた「豊橋カレーうどん」ですが、やはり苦労された面もあるのでしょうか。

 
【鈴木】 開発の段階ではかなり苦労しました。とろろとカレーを組み合わせるアイデアを絞り出すのは大変でした。うどん屋さんはプロなので、チーズや卵などカレーに合わせてもおいしい組み合わせを提供してくれるのですが、インパクトが足りないと思い、話がなかなか進まなかったのです。
 とろろを組み合わせるというアイデアは、あるうどん屋さんとの雑談がきっかけです。賄いで食べるカレーうどんにとろろをかけているが、それがとてもおいしいと教えてもらって、これだ!と思いました。

 アイデアが出てからも、盛り付ける順番には苦労しました。当初は、カレーうどんにとろろをかけ、ご飯を添えるという形だったのですが、後でご飯をかけるのは、はしたないという意見が出たり、ものによってはとろろとカレーの組み合わせが合わないものも出てきました。調整がうまくいかず、販売開始1か月半前に、1度アイデアが白紙になりかけました。もうだめだと思っていたそのとき、ふとカレーうどんの下にととろとごはんを入れればいいのではというアイデアがひらめいて、それが上手くいき、1杯で2度おいしい商品となりました。

 このように様々な苦労をしてきたからこそ、成功したときの喜びは大きいものとなると思っています。

他に、TVドラマや映画の撮影の誘致にも力を入れてらっしゃるそうですが、最近だと、映画「みんな!エスパーだよ!」の撮影が豊橋で行われましたね。そもそも、なぜフィルムコミッションに力を入れるようになったのですか。

 
【鈴木】 撮影地としては、以前から誘致は行っていたのですが、受け身な部分が多くありました。ある時、手筒花火が取り上げられる機会があり、その反響で県外からのお客さんが増え、予想外に経済効果が得られたことから、情報発信が重要だと気付き、受け入れ態勢を整え、フィルムコミッションに力を入れていくことになりました。
 やはり、ロケ地は多いほうがいいだろうということで、豊橋が事務局となり東三河の各市町村を支部にし、広い地域で連携する組織をつくることで制作の方々が仕事をしやすいようなシステムにしました。

撮影地として使ってもらうのは簡単なことではないと思うのですが、心がけていることはなんでしょうか。

 
【鈴木】 大きく分けて3つありますが、こちらから営業して来ていただくというよりも、来ていただいた方にいかに対応するかに力を入れています。

 1つめは、要望には可能な限り応えるというところです。撮影では、急きょスケジュールを変更することになる場合があり、その際には、すぐに必要なもの、許可を取らなければならないことなどが出てきます。そういう場合でもNOと言わないことを心がけています。

 2つめは、頼まれた以上のことをすることです。撮影の流れを把握し、次に起こることを予測しながら期待されている以上の準備をすることで、滞りなく撮影を行うことができるように心がけています。
 電車を撮るシーンがあったのですが、赤い電車を撮る必要がありました。この時、頼まれてはいなかったのですが、NGがでた場合に備えて次の電車も赤いものにしてもらえるようにお願いをしておきました。
 エキストラも誰でもいいのではなく、その場面にあった方を選ぶようにしています。このように、かゆいところに手が届くということをモットーにしています。
 さらに、おもてなしの心を持ち、食事などの細やかな部分までサポートできる体制をとっています。例えば、暑い日には氷を用意したり、食事は弁当ではなく、なるべく暖かいものを提供できるようケータリングにしたりしています。

 3つめは、地域の方々も一体となって撮影に協力することです。当初は、興味本位で参加していたエキストラの方々も、回を重ねるにつれて、意識が変わり、せっかく豊橋でやるならより良い作品にしたいという思いをもって参加してくれるようになりました。リピーターも増えていき、口コミから参加していただく方も増え、エキストラの方々の結束力も高まっていきました。エキストラも作品の一部ですから、一体感があればより良い作品になります。監督からもお褒めの言葉をいただきました。

 こういった点を心がけているところから、制作の方々から気に入っていただくことができ、同じ制作の方から何度もお話をいただいたり、口コミから新たにお話をいただけることもあります。

お話をきいていると、相手への思いやりやおもてなしの心、人と人との関わりから生まれる一体感など、人との繋がりが見えてくるのですが、この点が「成功するカギ」なんでしょうか。

 
【鈴木】 そうですね、人との繋がりはかなり重要だと思っています。あるところでできた繋がりが思わぬところで活きることがあります。ドラマの監督さんや制作さんと繋がりができたことで、ドラマや映画の中で「豊橋カレーうどん」を映してもらえたこともあります。

 また、やる前からあきらめないということも大切にしています。できそうにないことも、あらゆる手段を駆使して実現させる努力をしています。これがNOと言わないということに繋がっています。そのことから、相手からの信頼を得ることができ、繋がりが深まることになるんだと思います。そうなることで、いろいろな方に協力していただけるのかなと思います。
 特にロケの際には、たくさんの方に協力してもらうことになるので、この人の繋がりは本当に大切だと実感しています。


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 引き込まれるようなお話で、約2時間のインタビューはあっという間でした。
 机上で計画されてきたものがどのように実行に移されていくのか、情報発信のタイミング、得られたチャンスの駆け引きなど、非常に戦略的なお話を伺うことができました。
 幅広いお仕事をこなす処理能力や、実行力は、同じ女性として尊敬します。
 その中でも、人との繋がりの大切さや、やる前からあきらめないという精神は、私自身も心に留めて日々生活していきたいと思いました。



豊橋観光コンベンション協会ホームページ
http://www.honokuni.or.jp/toyohashi/
ほの国東三河ロケ応援団ホームページ
http://www.honokuni.or.jp/ouen/

取材日: 平成27年8月27日(木)
取材者: 南山大学 狭石知佳

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